コラム
普段の教室風景やイベントでの様子を発信
2026.08.04
コラム
自然のなかで学べる通信制高校はある?体験学習で「生きる力」を育てる学び方
「教室で座っている時間より、外に出て学びたい」
「自然のなかで過ごしながら、高校を卒業する方法はないだろうか」
先に結論からお伝えします。自然のなかで学べる通信制高校はあります。
通信制高校は毎日の通学を前提にしていないため、地域や自然をフィールドにした体験学習と、とても相性のいい学び方です。
この記事では、通信制高校と体験学習の相性がいい理由、自然のなかでの学びで身につく力、「体験学習エリア」という考え方、そして学校を選ぶときの確認ポイントまでをお伝えします。
結論:通信制高校は教室の外で学ぶことと相性がいい
通信制高校の学習は、自宅で進めるレポートが中心です。決まった時間に教室にいることが前提になっていません。
そのため、平日の昼間に動けます。海に行く、山に入る、地域の作業に加わる。自然や地域の現場は、多くが平日に動いています。通信制高校の生徒は、その現場の時間に合わせて学びの計画を立てられます。
さらに、体験学習は「趣味」で終わるものではありません。高校の卒業要件には特別活動30単位時間以上への参加が含まれ、校外での体験学習もその一つに位置づけられます。外に出る学びは、卒業までの道すじときちんとつながっています。
通信制高校と体験学習の相性がいい3つの理由

通信高校と体験学習の相性がいい理由を3つ解説します。
① 時間の余白を、体験にあてられる
レポート学習を自分のペースで進められるため、まとまった時間をつくれます。数日かけて地域に滞在する、季節ごとに同じ場所へ通う。そうした学び方が現実的に組み立てられます。
② 「好き」から出発できる
体験学習でいちばん大切なのは、その場所やテーマへの本気の関心です。学び方の自由度が高い通信制高校では、「やらされる体験」ではなく、自分の好奇心から出発する体験に取り組みやすくなります。
③ 一人ひとりの関わり方を選べる
自然のなかでの活動には、いろいろな関わり方があります。手を動かす、記録する、写真を撮る、話をきく。人と関わるのが得意でなくても、自分に合う入り口から始められます。
自然のなかでの体験学習で身につく力

自然を相手にした学びは、教科書だけでは得られない力を育てます。
- 観察する力:天気、潮、土、生き物の様子。答えが書かれていない対象を、自分の目で見て考える力
- 段取りを組む力:道具・時間・天候の条件を見て、その日の進め方を決める力
- 協働する力:年齢も立場も違う人と、一つの作業を仕上げていく力
- やりきる力:思いどおりにいかない日をふくめて、最後まで続ける力
こうした経験は、大学入試の総合型選抜で評価される活動実績や志望理由にもつながっていきます。将来にいきる学びとして、注目されている理由です。
なお、これらは「自然のなかでしか身につかない力」ではありません。
ただ、相手が自然だと、自分でどうにもできない条件と向き合うことになります。その手ごたえが、体験学習の中心にあります。
「自然が教室になる」体験学習エリアという考え方

近年の通信制高校では、キャンパスとは別に、地域そのものを学びの場にする取り組みが広がっています。
その一つの形が「体験学習エリア」という考え方です。全国の地域に学びの拠点を置き、生徒が希望してその土地に出向き、その土地ならではの活動に参加します。
たとえば、次のような学びが考えられます。
- 海辺や里山での環境活動に参加し、地域の課題を体で知る
- 農業や漁業の現場に入り、食べものが届くまでの流れを追う
- 地域の人に話をきき、その土地の歴史や暮らしを記録にまとめる
大切なのは、これが「校外学習」の一日で終わらないところです。同じ場所に何度も通うことで、季節の変化や人との関係が積み重なっていきます。
学びの深さは、通った回数から生まれます。
雨ニモマケズ高等学校の体験学習エリア構想
雨ニモマケズ高等学校は、2027年4月の開校を予定している広域通信制・単位制の普通科高校です。運営は学校法人 幸和学園、校長は元吉本興業ホールディングス会長の大﨑洋です。
コンセプトは「人生、急がないための学校」。競争や評価に追われる毎日から少し離れて、自分のなかの声を取り戻す。その「余白」を大切にする学校を目指しています。
3つの主要キャンパスと、年2回程度のスクーリング
主要キャンパスは、広島・大阪・東京の3拠点です。いずれも街の中心にあり、市民・企業・行政と関わりやすい立地を選んでいます。
スクーリングは、この主要キャンパスで年に2回程度を予定しています。
毎日どこかへ通う必要がないぶん、残りの時間を体験や探究にあてられる設計です。
全国の地域に置く「体験学習エリア」
主要キャンパスに加えて、全国の地域に体験学習エリアを設ける構想があります。希望する生徒が、その土地ならではの活動に参加できる環境を整えていく予定です。
知識はオンラインで効率よく学び、生まれた時間で体験を通じて「生きる力」を育てる。
教室で学んでから社会に出るのではなく、社会や自然のなかに学びの場所がある。それが雨ニモマケズ高等学校の考え方です。
※体験学習エリアの詳細(場所・活動内容・開始時期)は現在準備中です。確定した内容は、説明会や公式サイトで順次ご案内していきます。
「好き」を起点に、学びがはじまる
偏差値や競争ではなく、一人ひとりの「好き」や「関心」から学びをはじめる。自然のなかでの体験学習は、その考え方をいちばん形にしやすい学び方だと考えています。
なお、2027年4月の開校前のため、まだ在校生はいません。いまは準備を進めている段階です。
開校時期や各準備の詳細は状況により変わる可能性があるため、最新の情報は公式の発表をご確認ください。
自然のなかで学べる通信制高校を選ぶときの4つの確認ポイント
「自然」「体験学習」を掲げる学校は増えています。実際の中身を見きわめるために、次の4つを確認してみてください。
① 体験の場が、学校の中に用意されているか
生徒が自分で探すのか、学校が連携先と場をつくっているのか。ここで学びの安定感が変わります。
連携している地域や団体の名前まで具体的にきいてみましょう。
② 参加は希望制か、必須か。費用はどうなるか
体験学習が希望制なのか、全員参加なのか。交通費・宿泊費・保険がどこまで学費に含まれるのか。
ここは入学前に必ず確認したいところです。
③ 単位や特別活動として認められるか
体験が卒業要件(特別活動30単位時間以上など)にどう反映されるか。
活動の記録(ポートフォリオ)が残るかどうかもあわせて確認しましょう。進学のときに、自分の学びを示す材料になります。
④ 伴走してくれる大人がいるか
現地で誰が見てくれるのか。体調がわるくなったとき、途中で参加をやめたくなったときにどうなるのか。
安全と配慮の体制は、学校によって大きく違います。
こんな人に向いています
自然のなかでの体験学習を軸にした通信制高校は、次のような人と相性がいい学び方です。
- 教室で座っているより、手を動かして学ぶほうが向いている人
- 生き物・海・山・農林水産の仕事に関心がある人
- 環境やまちづくりのテーマを、自分の手で確かめたい人
- 大人数の教室が苦手で、少人数の場のほうが落ちつく人
- 高校の3年間で、進路につながる経験を積みたい人
もちろん、「自然が好きかどうか、まだわからない」という状態でも大丈夫です。まずは一度、現場の話をきいてみてください。
よくある質問(FAQ)
ここからは、通信制高校の体験学習について、よくある質問にお答えします。
Q. 自然のなかで学べる通信制高校はありますか?
A. あります。通信制高校は毎日の通学を前提にしていないため、地域や自然をフィールドにした体験学習と組み合わせやすい学び方です。近年は、キャンパスとは別に地域の拠点で体験学習を行う学校が増えています。
Q. 体験学習は、卒業に必要な単位になりますか?
A. 高校の卒業要件には特別活動30単位時間以上への参加が含まれ、校外での体験学習はその一つに位置づけられます。ただし、どの活動をどう認めるかは学校ごとに違うため、入学前に確認しましょう。
Q. 体験学習には、必ず参加しなければいけませんか?
A. 学校によって違います。希望者が参加する形をとる学校もあります。参加が必須かどうか、参加しない選択をした場合にどうなるかを、個別相談でおたずねください。
Q. 体力に自信がなくても参加できますか?
A. 活動の内容によります。記録をまとめる、写真を撮る、話をきくといった関わり方もあり、体を動かす作業だけが体験学習ではありません。心配なことは事前に伝えておくと、無理のない形を一緒に考えられます。
Q. 雨ニモマケズ高等学校の体験学習エリアは、どこにできますか?
A. 全国の地域に体験学習エリアを設ける構想があり、現在準備を進めています。場所や活動内容、開始時期の詳細は確定しだい、説明会や公式サイトでご案内します。
Q. スクーリングは、どのくらい登校しますか?
A. 雨ニモマケズ高等学校では、広島・大阪・東京の主要キャンパスで年に2回程度のスクーリングを予定しています。詳細は説明会や個別相談でご確認ください。
まとめ:教室の外にも、学びの場所はあります
自然のなかで学べる通信制高校はあります。通学の自由度が高い通信制高校は、体験学習と組み合わせることで、教科書だけでは得られない力を育てられる学び方です。
雨ニモマケズ高等学校は、広島・大阪・東京の3キャンパスに加えて、全国の地域に体験学習エリアを設ける構想で準備を進めています。
どんな場所で、どんな活動ができるのか。自分の「好き」がどう学びになるのか。気になることがあれば、説明会や個別相談できかせてください。
まっています。